マッチングアプリの利用者の増加に伴い、マッチングアプリを入口としたロマンス詐欺が急増しています。
マッチングアプリには本人確認はあるものの、対策をすり抜けてくる詐欺師が後を絶ちません。
本記事では、マッチングアプリに潜むロマンス詐欺師に共通する5つの特徴・各社の安全対策・被害に遭った場合の対処法まで、最新情報で徹底解説します。

田中 誠一
Tanaka Seiichi自身がSNS型の仮想通貨詐欺被害に遭った経験をもとに調査・メディア監修を担当。最新の公的機関の情報や実体験をもとに、X(Twitter)での情報発信も行っています。 ー「被害者が最初に検索したとき、 正しい情報にたどり着けるように。」ー
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マッチングアプリ経由のロマンス詐欺はどう始まるか

マッチングアプリ経由のロマンス詐欺には、ある程度共通した進み方があります。
ポイントは、恋愛関係の進み方と投資話のタイミングが一致していることです。
「もうそろそろ会いたいな」と思うタイミングで、ちょうど投資の話に切り替わるケースが多く報告されています。

また、マッチングアプリを利用した国際ロマンス詐欺も多く発生しているので、要注意です。
マッチングアプリ経由のロマンス詐欺被害が多い理由

マッチングアプリ経由のロマンス被害が多い理由は、「出会いを求めている」という心理状態そのものが、詐欺師にとって最も付け入りやすい状況だからです。
マッチングアプリ各社は本人確認・年齢確認などの対策を行っています。
しかし、これらは「なりすまし」を防ぐものであり、「投資詐欺の意図」までは見抜けません。
次のセクションでは、各社が実施している安全対策を具体的に確認していきます。
マッチングアプリ各社の安全対策を比較
主要なマッチングアプリには年齢確認・本人確認・通報機能などの安全対策が整っています。
| アプリ名 | 本人確認 | 安全対策 |
|---|---|---|
![]() Pairs(ペアーズ) | マイナンバーカードのICチップ認証による本人確認あり | 複数アカウント作成防止 |
![]() Omiai(オミアイ) | 身分証明書と自身の顔写真撮影が必要 | 悪質ユーザーへの警告機能 (イエローカード) |
![]() With(ウィズ) | 顔写真付きの身分証明書の提出 | 24時間365日の監視体制・通報・ブロック機能 |
![]() Tapple(タップル) | 身分証明書の写真撮影・提出あり | 24時間365日の監視体制・通報・ブロック機能 連絡先の交換禁止 |
![]() Tinder(ティンダー) | 顔写真付きの身分証明書の提出 | AIによる不正監視・写真認証 |
マッチングアプリ各社からのロマンス詐欺に関する注意喚起
- Pairs(ペアーズ):SNS型投資・ロマンス詐欺にご注意ください
- Omiai(オミアイ):ロマンス詐欺会員の特徴と対策
- With(ウィズ):ロマンス詐欺・投資詐欺の被害に遭わないために
- Tapple(タップル):SNS型ロマンス詐欺にご注意ください
- Tinder(ティンダー):「Tinder」アプリを通じて “ロマンス詐欺”の啓発・注意喚起キャンペーンを実施
本人確認があっても詐欺を防げない理由
本人確認の本来の目的は「なりすまし防止」と「未成年者の利用防止」です。
「この人物が投資詐欺をする意図を持っているか」までは審査することができません。
| 本人確認でチェックできること | 本人確認でチェックできないこと |
|---|---|
| 提出された身分証が本物かどうか 18歳以上かどうか 同一人物が複数アカウントを作っていないか | 投資話を持ちかける意図があるか 提出した身分証の本人が実際にやり取りしているか (写真を一度提出した後の本人成り代わりは検知が難しい) 海外から組織的に運用されている可能性 |
つまり「本人確認済み」というバッジは、運営に実在の身分証を提出した証明にはなりますが、誠実な人物という保証にはなりません。
マッチングアプリのこんな人には注意!ロマンス詐欺師の特徴

ロマンス詐欺師には共通する5つの行動パターンがあります。
1つでも当てはまったら、関係を深める前に一度立ち止まってください。
ビデオ通話・対面を一貫して避ける
「会いたい」と伝えても、何らかの理由でビデオ通話や対面を先延ばしにされ続ける場合は要注意。
本物の交際関係であれば、時間をかけてでも対面の機会を作ろうとするのが自然です。
何ヶ月もやり取りが続いているのに一度も顔を合わせていない場合は、相手が実在しないか別人である可能性が高いでしょう。
よく使われる言い訳
- 「海外赴任中で時差がある」
- 「仕事が忙しくて時間が取れない」
- 「カメラの調子が悪い」
- 「もう少し信頼関係を築いてから会いたい」
AIで生成されたプロフィール画像・拾い画のプロフィール画像
プロフィール写真が「完璧すぎる」と感じたら、AI生成画像か、他人の写真を無断使用した「拾い画」である可能性があります。
どちらも本人確認をすり抜けてしまう厄介な手口です。
見抜くための確認方法
- 写真をGoogle画像検索・Google Lensで逆検索する
- 検索結果に同じ写真が別人として使われていないか確認
- 背景や手指など細部の不自然さを確認する
- 複数の写真を比較し、顔の特徴に違和感がないか確認する
逆画像検索で同じ写真が複数のサイトで「別の名前」「別の経歴」として使われている場合は、なりすましの可能性が極めて高いです。
なお、AI生成画像は逆画像検索でヒットしないことが多いので、検索結果が「何も出てこない」場合も油断せず、他の特徴と合わせて判断してください。
また、ロマンス詐欺の写真の見分け方について詳しくまとめた記事もあるので、あわせてご覧ください。

すぐにLINEアプリへ移行する
マッチング後、すぐに「LINEで話そう」と外部アプリへの移行を提案された場合は注意してください。
理由は単純です。マッチングアプリ上であれば運営の監視・通報機能が働きます。
しかし、LINEなど外部のやり取りに移行すると運営側の監視は行き届きません。
詐欺師にとっては運営の監視を免れられるという大きなメリットがあるため、LINEなどの外部アプリへの移行を急ぐのです。
警戒すべきタイミング
- マッチング直後、会話もほとんどないまま誘導される
- 「アプリの調子が悪いから」という不自然な理由をつけられる
不自然なほどに愛を伝えてくる
知り合って数日〜数週間で「運命の人だ」「結婚しよう」といった強い愛情表現をしてくる場合は警戒が必要です。
典型的な言葉
- 「君だけが特別な存在だ」
- 「こんな気持ちになったのは初めて」
- 「将来は一緒に暮らそう」
本物の信頼関係は時間をかけて育まれるものです。
出会って間もない段階での過度な愛情表現は、心理的な距離を急速に縮め、警戒心を解くための手法として使われることがあります。
お金・投資の勧誘をしてくる
恋愛関係の中で投資・お金の話が出てきたら、それはほぼ確定的な危険サインです。
警察庁の統計によると、マッチングアプリで出会った場合、「将来のため」という理由で投資を持ちかけられる被害が93.5%にも上ります。
参考:令和7年8月末における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)
恋愛関係の相手から投資話が出てきた時点で、その関係性自体を疑うべきでしょう。
典型的な誘導パターン
- 「友人に教えてもらった優良な投資がある」
- 「2人の将来のために一緒に資産を増やそう」
- 「少額から試してみて」
マッチングアプリでロマンス詐欺に遭ったら今すぐやること

マッチングアプリ経由でロマンス詐欺に遭った場合、最初にやるべきことは以下の2つです。
この2つは今日中に、費用をかけずに実行できます。
気づいた瞬間が最も多くの情報を保存できるタイミングなので、なるべく早く行動しましょう。
証拠を保全する
最初にやるべきことは証拠の保全です。
運営会社への通報・調査会社や弁護士への相談、いずれも「証拠」がなければ動いてもらえません。
📋 今すぐ保存すべき証拠チェックリスト
特に注意してほしいのが、マッチングアプリそのものの「プロフィール画面」です。
退会・強制退会されると相手のプロフィールが見られなくなります。
写真・自己紹介文・年齢・職業欄なども含めてスクリーンショットを残しておいてください。
マッチングアプリの運営会社へ通報
証拠の保全が終わったら、利用していたマッチングアプリの運営会社に通報してください。
通報する際は、保存しておいたやり取りのスクリーンショットを添えて、できるだけ具体的に経緯を伝えることが大切です。
通報時に伝えるべき内容
- 相手のプロフィール名
- マッチングした日
- 投資を勧められた経緯
- 送金を要求された具体的な内容
- 送金してしまった場合はその事実
各アプリの通報窓口は、アプリ内の「お問い合わせ」「ヘルプ」ページから確認できます。
通報と並行して、振込先口座の凍結や資金の追跡については調査会社への相談が有効です。
マッチングアプリの運営会社はアカウントの管理者であり、資金を取り戻す専門機関ではありません。
返金を目指す場合は、専門的な相談先について確認していきましょう。

マッチングアプリ×ロマンス詐欺に関するよくある質問

マッチングアプリ×ロマンス詐欺に関するよくある質問に回答していきます。
マッチングアプリの運営会社は被害に対して責任を負いますか?
多くのマッチングアプリの利用規約では、利用者間のトラブルについて運営会社が直接の損害賠償責任を負わないと定められています。
返金や資金回収を目指す場合は、運営会社への通報と並行して、調査会社・弁護士・警察への相談を進めましょう。
通報したら相手は逮捕されますか?
通報だけで即座に逮捕されるわけではありません。
通報はアプリ運営側の社内対応(アカウント調査・凍結)に過ぎず、刑事事件化には警察への被害届の提出が必要です。
最も効果的なのは、運営会社への通報で被害拡大を防ぎつつ、証拠を整理した上で警察に被害届を提出する流れでしょう。
本人確認済みのアカウントでも詐欺師の可能性はありますか?
はい、あります。
本人確認は「身分証が本物かどうか」「18歳以上かどうか」を確認する仕組みであり、「投資詐欺をする意図があるかどうか」までは審査できません。
本人確認でも見抜けないケース
- 身分証提出後に別人が成り代わってやり取りしている
- 組織的に複数アカウントを運用している
- 本人確認は通過しているが詐欺目的で利用している
「本人確認済み」というバッジは安心材料の一つにはなりますが、それだけで信頼してよいという意味ではありません。
会話の内容・行動パターンも合わせて判断してください。
対面前にお金の話が出たら即ブロックすべきですか?
必ずしも即ブロックする必要はありませんが、その時点でやり取りの保存を始め、警戒レベルを上げてください。
すぐにブロックせず、やり取りを保存することが大切です。
ブロックを急ぐと証拠が消えてしまう可能性があるため、まず記録を残すことを優先してください。
家族・友人がマッチングアプリでロマンス詐欺に遭っているかもしれません…
「念のため一緒に確認してみよう」という姿勢で寄り添うことが重要です。
頭から「絶対に詐欺だ」と決めつけるのは止めましょう。
また、本人が認めない場合でも、家族・友人の立場で消費者ホットライン(局番なし188)や調査会社に相談することは可能です。
情報を整理しておくことで、本人が気づいた際にスムーズに次の行動へ進めます。
マッチングアプリのロマンス詐欺は特徴を知って防ごう

本記事では、マッチングアプリ経由のロマンス詐欺がどう始まるか・詐欺師の特徴・各社の安全対策・被害に遭った場合の対処法まで解説してきました。
- マッチングアプリ経由の被害は全体の3割を占める
- アプリの本人確認・年齢確認は「投資詐欺の意図」までは見抜けない
- 詐欺師には共通する5つの特徴がある
- 被害に遭ったら今すぐやることは2つ
証拠保全→アプリ運営会社への通報 - 通報だけでは資金は戻らない
- 返金を目指すなら調査会社への相談が必要
詐欺グループは騙し取った資金を素早く移動させるため、気づいてから1日経つごとに、資金の追跡は難しくなります。
「明日相談しよう」では手遅れになるケースも多いです。
ロマンス詐欺にも強い調査会社に依頼をすれば、無料で1次調査も行ってくれますよ。







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